暮らしを整える100のヒント

written by 整理収納アドバイザー*ワタナベユカ

22*親の家の片づけは「安全と暮らしやすさ」を大切に


高齢になると、部屋を片づけるのが大変になります。
モノを動かす体力も、要不要を決める判断力も衰えてくるからです。

ゴミ屋敷とまでは言わなくても、じょじょにモノが増えてくるのが高齢者の暮らしです。

親の家の片づけは、安全と暮らしやすさを最優先に行いましょう。

あなたの実家は片づいていますか

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実家のイメージ(あくまでイメージ)

わたしの母は片づけができる人でした。
しかしその片づけ方法は、最近主流の「モノを減らす」タイプではなく、「モノを上手に収納する」タイプ。

しかしそれでも、不要なモノは結構捨てるタイプでもありました。
わたしの私物も、早々に引き取り&処分させられましたし。

面白いなと思ったのは、不要な大型家具を処分することに積極的だったこと。
大型家具が減れば、部屋全体がスッキリして、移動も楽=安全性が高まると分かっていたようです。高齢者としては珍しいタイプだったと思います。

全体的にうちの実家は「着痩せするタイプ」といいますか、収納を開けると意外とモノが多い家です。

若いうちは「迷ったら捨てる」

片づけ本にはたいてい決まって「保留箱」というものが出てきます。
本によっては「とりあえず箱」「悩み箱」等呼び方はさまざまですが、要するにとっておくか捨てるか迷ったときにとりあえず入れておく箱ですね。

わたしは保留箱を作るのには反対です。

理由は、結局もう一度見直さなくてはいけないので二度手間になること。
そして「迷うようなモノは不要だ」と考えているから。

期限を設けて、その期限がすぎたら中を見ずに処分。
これができるならOKですが、そもそもそんな潔い人は、迷った時点で捨てられると思います。

高齢になったら「一軍だけ出しておく」

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対して高齢者の場合は「捨てる」に重点はおかず、保留箱も積極的に取り入れていきましょう。

高齢夫婦二人暮らしやひとり暮らしになっても、モノが溢れているのは、家族で暮らしていたときのモノがそのまま置かれているからではないでしょうか。

例えば食器棚。
今は二人暮らしなのに、小皿が5枚も10枚も重ねてある。
大皿や大きな丼がベストポジションに陣取っている。

ときどき訪ねてくる子供家族のためでしょうけど、日常のほとんどを占める「二人の生活」に重点をおいたほうが暮らしやすいし安全です。

食器棚のベストポジションには、二人分の日常食器を取り出しやすく置きます。
違う種類を重ねなければ、出し入れが楽です。

ときどき使うものは下の方や別の場所に。

そしてもう数年使用していないけど捨てられないものは、ダンボールなどに入れて物置に。

もちろん本人が納得して処分できればそれがベストです。
しかしそれが難しい場合は、とりあえず別な場所に移動させるようにしましょう。

モノが一軍・二軍・三軍と分けられていれば、遺品整理を行うことになっても、家族は判断がしやすいです。

高齢者の片づけは安全と介護のため

高齢になると歩くときも足がじゅうぶん上がり切らず、すり足になります。
つまりちょっとした段差でも転倒の恐れがあるのです。

カーペットのヘリ、家電のコードなど注意が必要です。

また介護が必要になると、ヘルパーさんをお願いする場合も。
ヘルパーさんはその人に必要な生活援助・身体援助を行いますが、危険だからといってモノを移動させたり処分したりは(やりたくても仕事の範囲外なので)できません。

介護には意外とスペースが必要です。
本人の安全のためにも、ヘルパーさんに効率よく仕事をしてもらうためにも、片づけは必須なのです。